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品質管理

第三者の目で、もう一度。── I-pack 社との連携で実現する、緬甸出荷の「日本品質 100%」

Jay Li
Jay Li事業開発マネージャー
8+ Years in the U.S.
5 分で読めます
#第三者検品#I-pack#セル方式#三段防衛#緬甸工場#日本品質#品質シリーズ Vol.02
第三者の目で、もう一度。── I-pack 社との連携で実現する、緬甸出荷の「日本品質 100%」

バッグ業界専門の検品プロフェッショナル「株式会社 I-pack」と Better Bags Myanmar の 10 年以上のパートナーシップ。社内検品の上に、もう一段「日本人による日本基準」の目を重ねた三段防衛体制で、出荷品の 100% が日本のお客様の期待に応えます。

第三者の目で、もう一度。── I-pack 社との連携で実現する、緬甸出荷の「日本品質 100%」

「第三者検品とは?」── 業界専門の検品プロが緬甸で支える、当社の三段防衛体制を完全公開

「結局のところ、自分のところで作って、自分のところでチェックした、と言われても ──」

日本の調達担当者の本音は、たぶんここにあります。

だから私たちは、20 年以上前から、社内検品の上にもう一段、必ず第三者の目を入れ続けてきました。その第三者の目を担っていただいているのが、バッグ業界専門の検品プロフェッショナル、株式会社 I-pack(アイパック)様です。


はじめに ── 「自検」だけでは、たどり着けない場所がある

前回の記事『1 本の針も逃さない ── Better Bags Myanmar 工場の断針管理体制』(品質シリーズ Vol.01)でもご紹介した通り、私たちは社内に二段の品質体制を敷いています。

  • 第一段:在庫針管理台帳(毎日 1 行、1 本も狂わせない)
  • 第二段:2 台の X 線検針機(うち 1 台が Fjade SECUT-5030D)による 100% 全件検査

これだけでも、業界の平均から見ればかなり厳密な体制です。けれど、私たち自身、ここに「もう一つ」を必ず加えています。

それが、第三者による出荷前検品

なぜ第三者の目が必要なのか。理由は 1 つです。

「自分で作ったものは、自分の癖が見えない。」

毎日同じ工程を回し続けるオペレーター、毎日同じ製品をチェックし続ける QC。どれだけ訓練されていても、組織には固有の「見え方の癖」が必ず生まれます。お客様は、私たちと癖が違う。だから、お客様の側に立った目で、もう一度見ていただく必要がある。

その役割を、過去 10 年以上、緬甸に来てからもなお、担っていただいているのが、株式会社 I-pack(以下、I-pack 様) です。


お客様によくいただく 5 つのご不安

第三者検品体制について、日本のお客様から最初の打ち合わせでよくお聞きする 5 つのご質問を、まとめました。

お客様のご不安当社の応え
「なぜ第三者検品が必要なのか?社内検品だけでは不十分なのか?」自社検品だけでは「組織固有の見え方の癖」を見抜くのが難しいためです。原理の異なる目を 2 組織で独立に通すことで、見落としの確率は加算ではなく掛け算的に下がります。
「I-pack 様の検品は、社内検品と何が違うのか?」I-pack 様はバッグ業界専門の検品会社で、汎用検品会社にはない深さがあります。検品方式は「ライン方式」ではなく「セル方式(屋台方式)」※1。当社の社内 X 線検針機(2 台)が金属異物を確実に捉える一方で、I-pack 様は業界専門の人の目で、外観・縫製・パッケージ等の "金属では拾えない領域" を再チェックしてくださいます。
「緬甸の出張検品所も、日本(豊岡など)と同じ基準で動いているのか?」はい。I-pack 様の検品スタッフ育成 / マニュアル / AQL は、緬甸ヤンゴンの出張検品所でも青島時代・豊岡拠点と同一基準で運用されています。
「検品レポートは、私たち(バイヤー側)も閲覧できるか?」事前申込にて可能です。ロット単位のレポート フォーマットを共有させていただきます。
「コストや納期にどの程度影響するか?」ロットサイズと検品レベル(AQL)により異なります。打ち合わせ時にご相談ください。

類似のテーマ:社内側で「1 本の針も逃さない」を実現する仕組み →


I-pack 様とは ── 日本のバッグ業界が信頼する、検品のプロフェッショナル

I-pack 様は、カバン・バッグ・財布・革小物といった、特定の業種にフォーカスして、検品・検針・流通加工・出荷保管・工場案内まで、品質管理を軸にしたトータルサービスを提供されている、日本の専門会社です(公式サイト※2)。

ここで重要なのは、I-pack 様は汎用の検品会社ではないということです。

世の中には、検品サービスを提供する会社は無数にあります。しかし、I-pack 様は、創業以来「バッグ業界専門」という旗を一切下ろさず、ずっと同じ業界に深く入り続けてきた、稀有な専門会社です。

その専門性の表れの 1 つが、拠点網です。

13 拠点以上のグローバルネットワーク

I-pack 様の検品・サービス拠点は、アジア・ヨーロッパに 13 箇所以上展開されています。

拠点
日本東京 / 岡山 / 兵庫県 豊岡市
中国広州 / 青島 / 莱州 / 日照 / 義烏 / 安徽省六安市 / 山東省菏澤巨野
ベトナムハノイ / ハイフォン / ホーチミン
ミャンマーヤンゴン
イタリア(拠点あり)

特筆すべきは、日本側の拠点に 「豊岡」が含まれていることです。

ご存知の通り、豊岡市は柳行李の時代から 1,200 年続く、日本最大の鞄産地。日本のバッグ業界の "心臓" に近いところに拠点を構えて、その目線をアジアの製造拠点に持ち込み続けている。これは、汎用検品会社にはできない芸当です。


なぜ私たちは、I-pack 様を選び続けるのか

私たちが I-pack 様とのお付き合いを始めたのは、まだ生産の中心が中国・青島にあった時代まで遡ります。

当時から、日本のお客様のご要望に応じて、社内 QC のあとに第三者検品を通す体制を整えてきました。I-pack 様は、その第三者検品を長年にわたって担っていただいているパートナーの一社です。

2023 年、私たちは長期的な視点から、主たる量産拠点を緬甸(ヤンゴン)に移しました。「コストを下げるだけなら、いくらでも下げられる。けれど、日本品質を維持しながら下げられる場所は、限られている」── そう判断した上での決断でした。

このとき、私たちが最初に確認したのは「I-pack 様は、緬甸でも同じ品質基準で動いていただけるのか?」という 1 点でした。

答えは、Yes

I-pack 様は、ほぼ同時期にミャンマー出張検品所を設立され、青島時代と全く同じ基準で、私たちの緬甸工場の出荷品を見ていただいています。

「私たちが緬甸に行ったから、I-pack 様も緬甸に来てくださった」── という単純な話ではありません。日本のバッグ業界全体が、コスト構造の変化とリードタイムの最適化を求めて緬甸に目を向け始めた時期と、ちょうど重なっていたからです。

私たちにとって幸運だったのは、信頼関係を 10 年以上かけて築いてきた検品パートナーが、私たちと同じタイミングで、同じ国に拠点を置いてくれたということでした。


3 つの検査体制 ── 比較で見る「三段防衛」

「自分のところで作って、自分のところでチェックする」だけでは、なぜ足りないのか。「自社 + 第三者検品」と、「自社 2 段 + 第三者検品(=三段防衛)」では、何がどう違うのか。 ── ご相談時にお寄せいただく問いに対する答えを、3 つの典型シナリオの比較として整理いたしました。

検査体制の項目A. 自社検品のみ(業界一般)B. 自社 + 汎用検品会社(標準的な対策)C. 当社の三段防衛 Better Bags × I-pack
担い手工場内 1 組織工場内 + 汎用検品 1 組織工場内(2 段) + I-pack 様(業界専門)
バッグ業界専門性工場内のみ弱い強い(I-pack 様は鞄業界特化)
検針体制X 線 抜き取りX 線 抜き取り社内 X 線検針機 2 台 100% 全件
外観検品の深さ工場内基準のみ汎用基準業界専門の目線(I-pack 様、人の目)
検品方式ライン方式ライン方式セル方式(屋台方式)※1
「販売現場視点」××(I-pack 様の理念「営業の目線」※2
第三者監査対応都度準備 / 不可部分対応即時対応可能
記録のトレーサビリティ1 年程度1〜2 年5 年以上、ロット単位で再現可

「3 段だから 1.5 倍偉い」という単純な話ではありません。原理の違う目を、組織の違う人で、独立に通す ── この組み合わせが、見落としを掛け算的に減らす唯一の道だと、私たちは考えています。


製品 1 個が出荷に至るまで ── 三段防衛 タイムライン

緬甸工場の縫製ラインで完成した 1 個のバッグが、お客様の元に届くまで、実際にどのような検査の旅をたどるのか。時系列で整理すると次のようになります。

縫製ライン 完成
社内検品(Better Bags Myanmar)
1IPQC(工程内検品) ── 縫い目・パーツ・寸法
2FQC(最終検品) ── 外観・機能・付属品
3社内 X 線検針機 2 台で 100% 全件
三段目へ移送
第三者検品(I-pack 様 出張検品所)
1セル方式 外観検品 ── 業界専門の目で再チェック
2ロット最終判定 ── 検品レポート発行
すべて合格
出荷 OK ラベル → 梱包 → 出港 → お客様
!1 件でも不合格
出荷停止 → 原因究明 → 同ロット全件再検査

3 段のどこかでアラートが出れば、出荷は止まります。3 段すべてを通過したロットだけが、お客様の元へ向かいます。

これが、私たちが「緬甸工場からの出荷品は、100% 日本のお客様の期待に応えられる」と申し上げる根拠です。「自分で言っている」のではなく、「日本のバッグ業界の専門家にも、毎ロット見ていただいている」── この事実が、根拠の中身です。


I-pack 様の検品が、ふつうの検品と何が違うか

I-pack 様の検品手法には、私たちが「やはりここでないと困る」と思わせる、いくつかの独自性があります。

1. ライン方式ではなく「セル方式(屋台方式)」

通常の検品会社は、コンベアラインのような「ライン方式」で検品します。1 人が 1 つの工程だけを延々と繰り返す、流れ作業型です。これは大量・単品の検品には向いていますが、日本向けの、小ロット・多 SKU・短サイクルには向いていません。

I-pack 様の検品ラインは セル方式(屋台方式) を採用されています。※1

  • 1 人の検品員が、1 つの製品の検品工程をほぼ全て担当
  • 1 セルで完結するため、製品が変わってもセットアップの切り替えが早い
  • 検品員 1 人 1 人の「責任の範囲」が明確で、見落としが減りやすい
  • 日本向けの 「数十〜数百個単位」の小ロットでも、生産効率と品質が安定する

これは、「日本市場の発注パターンに最適化された検品方式」 であり、私たちのような OEM 工場が、日本のお客様の多様な少量発注にお応えするためには、極めて相性の良い仕組みです。

2. もう 1 つの「目」── 業界専門の外観検品(X 線では見つけられないもの)

X 線検針は、金属の異物混入を防ぐための強力な仕組みです。けれど、お客様の信頼を損なう不良の多くは、実は金属とは関係のないところで起きます。

  • 縫い目の波打ち、ステッチ密度の僅かなずれ
  • カラーマッチ基準内だが、ロットによる微妙な色味の差
  • パッケージの開けにくさ、たたみ方の癖
  • ファスナーの引き心地、金具の動作確認
  • ラベル印字の位置・向き

これらは X 線では絶対に見つかりません。人の目と、人の手と、人の感覚でしか拾えない領域です。

私たちは社内検品でこの領域に最大限の注意を払っていますが、20 年同じものを作り続けてきた組織だからこそ、「自分たちの基準が、世の中の基準と少しずつズレている」可能性には、どうしても気づきにくくなります。

ここで効くのが、I-pack 様の業界専門の目です。日本のバッグ業界に根を張り、豊岡から青島・緬甸まで、何百ものブランドの製品を毎月見続けている人たちが、「今、日本市場でお店に並べたら違和感が出ない仕上がりか」という基準で、私たちの製品をもう一度見てくださる。

X 線検針機(社内、2 台体制)が金属異物を、I-pack 様(社外)が金属以外のすべてを ── という分担です。異なる目で、異なる切り口を、独立組織で。これによって、見落としの確率は加算ではなく、掛け算的に下がっていきます。

3. 「営業の目線」で品質を見る

I-pack 様の公式サイトには、印象的な一節があります。

「営業の目線で製造工程と品質を管理し、販売支援を行い、アジア 13 箇所とヨーロッパの拠点で日本品質を確保しています」※2

これがどういう意味か。

ふつうの検品会社の判断軸は「契約上の合格基準を満たしているか/否か」です。これは間違いではないのですが、判断が機械的になりがちです。

I-pack 様は、ここに「営業の目線」── つまり「これは日本の店頭・ EC で本当に売れる仕上がりか?」という視点を加えています。

たとえば、契約上の AQL では合格でも、

  • 縫い目がほんの少し波打っていて、肉眼で違和感がある
  • カラーマッチが基準内だが、ロットによって微妙に違って見える
  • パッケージの開けにくさ/たたみ方の癖がエンドユーザーに伝わってしまう

こうした「契約上は OK だが、お店に並んだら違和感が出る」レベルのものを、ちゃんと止めて、私たちにフィードバックしてくださる。これは、汎用検品会社ではまず期待できない、業界専門ならではの深さです。


「自分の癖を見抜いてくれる人」と組むことの価値

I-pack 様との長年のお付き合いの中で、私たち自身も多くを学んできました。

I-pack 様の検品報告で指摘される不良の傾向を、社内に持ち帰って工程改善のインプットにする。同じ指摘が次のロットで出ないようにライン教育に落とし込む。X 線検針機を導入するきっかけも、もとを辿れば、I-pack 様の現場で「これは社内でも先に見抜けるはずだ」という気付きから始まったことが何度もありました。

第三者検品は、コストとして見れば確かに増分です。けれど、「自分の癖を見抜いてくれる人」と組み続けることで、社内の品質体制そのものが進化する ── これは、定量化しにくい、しかし最も大きな価値だと、私たちは思っています。


まとめ:私たちが「100%」と言える理由

項目内容
社内検品IPQC + FQC + 2 台の X 線検針機(緬甸、Fjade SECUT-5030D を含む)+ 中国山東 1 台 100% 全件
第三者検品(パートナー)株式会社 I-pack 様(バッグ業界専門、アジア・ヨーロッパ 13 拠点)
緬甸での検品拠点ミャンマー出張検品所(青島時代と同じ基準)
検品方式セル方式(屋台方式)
検査の分担金属異物:X 線検針機(社内、緬甸 2 台 + 中国 1 台)/ 外観・縫製・機能:I-pack 様の業界専門の目(社外)
検品判定哲学契約上の AQL + 「営業の目線」(販売現場視点)
出荷判定3 段すべて通過したロットのみ
パートナーシップ青島時代から 10 年以上、緬甸でも同じ基準で継続

私たちは、自社の自慢話を申し上げたいわけではありません。「自分たちの目だけでは見抜けないものがある」ということを、20 年以上やってきて、誰よりよく分かっているつもりです。

だからこそ、第三者の目を借り続ける。だからこそ、その第三者を「業界専門のプロ」に限定し続ける。

これが、緬甸工場の出荷品について、私たちが胸を張って「100% 日本品質」とお伝えできる、唯一の根拠です。


お客様の現場をお守りすることが、私たちのいちばんの仕事です

ご相談・工場見学・サンプル依頼など、ご質問がございましたら、どうぞぜひ一度お気軽にお問い合わせください。

ミャンマー工場の見学では、私たちの社内検品工程に加えて、可能な範囲で I-pack 様の出張検品所側の工程もご覧いただけるよう調整いたします(事前申込制 / I-pack 様の運用状況による)。


出典


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著者について

Jay Li
Jay Li事業開発マネージャー

グローバルな視野を持つ家族経営メーカー、Better Bags の次世代を担う者として、私は米国ペンシルベニア州での 8 年以上にわたる学業と実務経験を礎としています。Penn State University と Carnegie Mellon University の卒業生として、実証された国際的な専門性と異文化コミュニケーション力をお客様やパートナーの皆さまにお届けできることを誇りに思います。私の使命は、東洋と西洋それぞれの強みを結びつけ、世界のどこにいらっしゃるお客様にも、優れた製品・スムーズなプロジェクト進行・確かなアフターサポートをお届けすることです。

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